「におい」について、考えてみませんか?

西湘「いのちの林檎」みようの会

上映準備、着々と進んでいます。

 

なんとなく知っていた程度の化学物質過敏症という病気の事

調べてみると、ほんとに真剣に向き合っていかなければならない問題なんだと、考えずにはいられない。

人類は深刻な局面に立たされているのかもしれません。

 

発症者さんは、農薬や排気ガス、たばこの煙はもちろん、衣服の合成洗剤や化粧の臭いでも気分が悪くなり、命に関わる症状に悩まされるそうです。

 

わたしは発症者ではないですが、臭いには大変敏感で、やはり合成洗剤の臭い、シャンプーの臭いは実は苦手です。

 

わたしが無香料の石鹸生活をおくるようになって、はや14年以上がたちます。

息子が産まれてから、ひどいアトピーに苦しみ、合成洗剤や殺虫剤、防虫剤等、すべて処分しました。

無香料の石鹸なので、洗ってもいいにおいはしません。

はじめは慣れなくて、自分の臭いが気になったりしましたが、息子のためなので、仕方がない....と気が付けば10年以上もこの生活を続けています。

変化を感じ始めたのは、4~5年前ぐらいから。

合成洗剤の臭いがくさい、と感じるようになりました。

町を歩いていると、干してある洗濯物から、合成洗剤の臭いが漂ってくるんです。

太陽光で洗濯物の水分が蒸発するときに、臭いを強く感じるようです。かなり離れた距離からでも、風にのって、その臭いは分かります。

実家では合成洗剤を使っています。

子供たちがお泊りして帰ってくると、衣類が合成洗剤くさい。

その臭いが気になってしょうがない。3回ぐらい、洗い直ししないと、その臭いはなかなか衣類からとれない。

その頃になってようやっとある事に気が付きました。

あ、そっか、衣類に香水ふりかけているんだ。

頭にも、体にも、家中に、人間は香水をふりかけてきたんだな。

 

臭覚でも味覚でもなんでもそうだと思うのですが、

強い刺激を受けていると、だんだんとその能力って鈍化していくんですよね。

日々、強い臭いにさらされている事で、臭いに鈍感になっていたんだなって事に、石鹸生活をはじめて気が付きました。

 

わたしは、「やな臭いだな」、ですみますが

化学物質過敏症の患者さんにとっては、洗剤の臭いも、シャンプーの臭いも凶器なんです。

 

いいにおいをつけるために洗剤を使っているわけですが

そのにおいを不快に感じる人もいるって事をまずは知ってほしいと思います。

 

私たちは、いったいどのように、この世の中を変えていったらいいのでしょうか?

アトピーやぜんそく、花粉症、化学物質過敏症

それらを生み出してしまったのは、まぎれもなく、私達自身です。

 

あまりに課題は大きく

ただただ途方に暮れるばかりですが

 

小さい事から少しずつ....

未来を変えていかれたらいいなあ.....。